【豚】ヨークシャー種とバークシャー種の違いより、イベリコ豚やかごしま黒豚の方が重要

【豚】ヨークシャー種とバークシャー種の違いより、イベリコ豚やかごしま黒豚の方が重要

 豚はイノシシを家畜化したものです。主に食用として利用されます。豚は本来10~15年は生きますが、食用にされる場合は6ヶ月ほどで屠畜されます。
人類は豚を食料としか見なさず過小評価しがちですが、豚のIQは意外と高く、チンパンジーと同等という研究結果もあるそうです。『動物農場』(ジョージ・オーウェル著)では「革命指導者」の役割が与えられています。
日本における豚肉の自給率は49%(2017年)となっています。

豚の種類 

高校地理の教科書や参考書では、ヨークシャー種(白豚)とバークシャー種(黒豚)が紹介されることが多いようです。明らかに色が違うので判別はつきやすいのですが、白黒印刷の大学入試でこれが問われるとは考えにくいです。
 ヨークシャー種:イギリス原産。飼育しやすく味が良い。白色。
 バークシャー種:イギリス原産。肉質に優れる。黒色。
 イベリコ豚:イベリア半島原産。日本でも人気。とくにドングリを食べて育ったイベリコ豚は、より味が良いとされる。
 かごしま黒豚:バークシャー種を改良して作られた。鹿児島県の豚。国内で圧倒的な人気。鹿児島県は国内1位の豚肉生産量を誇っている。この品種から連想すれば、鹿児島県が養豚が盛んであることがわかる。

イスラム教と豚

豚の消費を禁じているのはイスラム教だけではありません。ユダヤ教や他の一部の宗教も禁じています。しかし、高校地理ではイスラム教の事例だけ理解していれば十分です。
イスラム教では、豚肉の消費だけでなく、豚に由来する一切の食品や成分を禁じています。ですので、知らないところで豚由来の成分を口にすることがないよう、飲食店や商品には「ハラール」のマークを付けることで区別しています。
 ハラール(ハラル):イスラム教徒が口にできるよう、豚由来の成分が使われていない店舗・食品であることを示す認証。

豚に関する統計

豚の頭数(2016年、千頭、世界国勢図会より)
1位 中国       451,125
2位 アメリカ    71,500
3位 ブラジル    39,950
4位 スペイン    29,232
5位 ベトナム    29,075

豚肉の生産(2016年、千t、世界国勢図会より)
1位 中国       54,130
2位 アメリカ     11,320
3位 ドイツ     5,590
4位 スペイン    3,947
5位 ベトナム    3,665

豚肉の輸出(2016年、千t、世界国勢図会より)
1位 ドイツ     2,380
2位 アメリカ    2,183
3位 スペイン    1,770
4位 デンマーク   1,359
5位 カナダ     1,189

日本における豚の頭数(2017年、%、日本国勢図会より)
1位 鹿児島県  14.2%
2位 宮崎県    9.1%
3位 千葉県    7.1%
4位 北海道    6.8%
5位 群馬県    6.7%

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