このブログサイトは、中学・高校で社会科を教えている教員によって運営されています。
中学・高校の社会科は、大きく地理分野、歴史分野、公民分野で構成されています。しかしながら、そのすべての分野で専門的な教育を受けた社会科教員を見たことはありません。
私自身、大学では地理学を専攻しました。大学の授業では歴史学の講義を一つは受けたはずですし、歴史地理学とか地理歴史科教育法という単位も取得はしています。しかし、それだけで歴史学の専門家になったとは言えません。
教員になって初めて歴史の授業を担当したときは、毎晩遅くまで教材研究をし、自転車操業のように次の日の授業の準備に追われました。歴史学や経済学出身の先生方も、地理の授業で同じような思いをされていることでしょう。
地理学出身ではない先生方が、効率よく地理の授業のエッセンスを習得できるようサポートするのが本サイトの趣旨です。
地理の授業は、歴史の授業と違って、時系列で話が進みません。
例えば、次の単語の羅列を見てみます。
ラトソル ⇒ ボーキサイト ⇒ アルミニウム ⇒ 電力 ⇒ 水力発電
一通り地理の授業を経験すれば、この羅列の意味は分かるでしょう。しかし初めて地理を教える先生にとっては、ボーキサイトの授業から「水力発電の強い国」という話までは膨らまないでしょう。
次の例を見てみます。
カルスト地形 ⇒ 秋吉台
これで話が終わってしまうと、「日本におけるセメント工業の立地」という授業になったときに、九州北部や埼玉県の話を補足しなければなりません。工業立地の単元まで視野に入れるなら、地形の授業の段階で、秋吉台以外のカルスト地形も紹介しておく必要があるのです。
このように地理の授業は、分野を横断しながら話が膨らんでいくため、教科書全体の内容を一度は経験しておきたいのです。
単なる用語解説ならば『地理用語集』で十分なわけですが、分野を横断させながら知識を膨らませるためにはサイトの構築をしたほうが良いだろうと思いました。ですので、地理の授業をおこなう教員だけでなく、地理を学ぶ高校生や大学受験生にも使ってもらえるサイト作りを目指しています。
地理学を学ぶサイトではありませんので、できるだけ専門的な話には立ち入らず、中学・高校の地理の基本を押さえるよう心掛けます。
「地理好き」な生徒・教員が一人でも増えてくれるよう願っています。
ジオグラファーズ管理人 もっちり
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